【獣医の年収】開業医のやりくりはラク?

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獣医師の資格を持っている場合、年収2,000万円クラスのクリアしているのは、皆さん開業医です。
資格を生かして、サラリーマンの平均年収を上回る方が多いですが、勤務医では年収が頭打ちとなり、収入増には、開業医としての経営手腕が欠かせません。
獣医さんが開業医として成功する資金のやりくりについてお話しましょう。

 

■開業医の資金のやりくり

動物病院の開業には、テナントではじめても数千万円の資金がかかると言われています。
自己資金ですべてをまかなえると言うのは珍しく、融資を受けて得た資金を、事業計画に当てはめてやりくりしていくのがほとんどです。
借りたお金を返済しながら黒字経営にしていかなければなりませんから、収支を頭に置いて資金をやりくりしなければなりません。
利用者数と、単価を季節による変動を見越したうえで見積もり、収益が出るようにお金の動きをコントロールすることが必要です。
利用者数を安定して確保するには、質の良い診療で信頼を得ることが最も大切ですが、それには、医療機器や設備を整えることが必要です。
また、どんな診療を行っているか広く知ってもらう広告、集客も重要です。

 

■客単価と投資出来る経費のバランス

動物病院では、ヒトの診療と違い、内科、眼科、耳鼻科、外科の総合診療が必要です。
ただし、高度な機器をどのレベルまで揃えたら良いのかは、その機器を導入したことでどれくらいの収入増が見込めるかを考えなければなりません。
1,000万円する機器を5年で減価償却したい場合、ざっくり言って月あたり16.6万円。
月5回の使用なら3.4万円以上の診療費をいただかなければペイしません。
月15回の使用なら1.2万円です。
動物病院では保険診療がなく実費ですから支払いが6,000~10,000円ほどになることも多いです。
普段自分が病院に3割負担でかかることを考えると、飼い主さんに納得してもらいやすい料金は、ヒトの3倍程度でしょう。
すると先程の1,000万円の機器はギリギリの利益で、むしろ他の診療で収益をあげなければならないことがわかります。

 

■税金の支払い管理が重要

資金のやりくりの中で忘れてならないのが『納税』です。
3月に確定申告をして、所得がはっきりすると、まず、所得税の支払いがあります。
そして6月に住民税の納税通知書が届きます。
この時、車税や病院物件を所有していれば固定資産税の請求も来ます。
初年度のやりくりを上手くやったつもりでも、納税額の見積もりを誤れば、資金が減り、運転資金にこまる場合もありますから、税理士などの専門家に相談しながら、資金の管理をしていきたいですね。

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