損益分岐と限界利益の考え方を覚えておこう!

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動物病院を経営する中でも損益という言葉は必ず耳にすると思います。
そんな中で損益分岐と限界利益という言葉は聞いた事がありますか?
正直、何それ?と思われる方が多くても仕方のない事でしょう。
今回はこの二つについてお話していきたいと思います。

 

◆損益分岐と限界利益とは?

経営をしていく中で当然利益を出すためには患者数を増やしたり、患者さんが来院した際にペット用品を追加で購入してもらったりと一人当たりの単価や購入数量を増やしていかなければいけません。
そこで今回はこの損益分岐についてなのですが、損益分岐とは係る費用を収益でカバーすることが出来て「損益がゼロになって以降は利益が出る」という売上高の事を指します。
しかし、売上高全てが利益という訳ではなく、売上高から経費を引いて利益を出していくのです。
費用の中には売上に比例して増加する変動費と売上に関係なく発生する固定費があるので確認しておきましょう。
変動費は原材料費、仕入原価、外注費、販売手数料、固定費は人件費、家賃、リース料金などがあげられます。
また今回は損益分岐の計算式だけ記載しておきますので応用して計算してみてください。
・損益分岐売上高=固定費÷{(売上高-変動費)÷売上高}

 

◆計算式の一例

例えば1つ800円で仕入れたペットフードを1200円で販売しているとしましょう。
1ヵ月の固定費が100万円とすると利益を生み出すためには何個販売が必要でしょうか?
ここで出てくるのが限界利益なのですが、
1200円での販売で仕入は800円なので限界利益は1200
800で400円という事になります。
(ちなみに限界利益とは売上高から変動費を引いたもの)を言います。
固定費100万円を回収するためには100万円÷400円=2500個のペットフードを売る事が最低条件となります。
そして2500個販売した時点で利益がゼロになる売上高は販売価格に2500個を掛けることで求めることが出来ます。
1200円×2500個=300万円です。

 

◆損益分岐の比率も覚えておきましょう

この比率は実際の売上と損益分岐売上を比率にして計算したものとなります。
この比率の数字が低いほど売り上げ低下による赤字の影響が少ないという事です。
ちなみに計算方法は下記になります。
損益分岐点比率=損益分岐売上高÷実際の売上×100
となっています。
60%未満だと超優良企業、60~80%なら優良企業、81~90%なら普通企業、91~100なら損益分岐企業、100なら赤字企業です。
この損益分岐と限界利益をしっかりと理解し常に黒字経営になるように目標設定をしていきましょう!

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