動物病院の経費にはどんな種類があるの?

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動物病院の事業を開始したら、毎日の売上と経費を会計ソフトなど利用して数字に表していかなければなりません。

経理・会計業務です。

売上は「診療請求明細」の発行によって、そのまま計上出来るので分かりやすいのですが、経費はその取度、何の費用になるのか判断し処理していかなければなりません。

■個人事業主の経費の種類

動物病院の売上については、動物の診療、検査、治療、お薬などとペットフードやサプリメントなどの売上になるので、単純で分かりやすいです。

しかし、経費については何の勘定科目(経費科目)になるのかを知っていなければ、支払した後になって処理に困ってしまいます。

動物病院の「経費」とは、動物病院を経営するのに必要となる費用のことです。

費用には、実際に動物の治療や検査に必要となる薬品や検査機器など、病院の営業に必要となる事務用品や消耗品など、そして動物病院を維持する為に必要な費用(賃借料、借入金返済など)に分けることが出来ます。

■良く使われる勘定科目(経費の種類)

動物病院の会計処理で経費を振り分ける項目を勘定科目と言いますが、主なものを挙げていきます。

【消耗品費】10万円以下の備品やパソコン周辺機器など
【事務用品費】事務処理に使用するノートや筆記具、コピー用紙や電卓など
【通信費】電話料、インターネット料金、郵便料など
【旅費交通費】電車、バス、駐車場代、通行料、宿泊費など
【賃借料】家賃、月極駐車場代、車両・機械・パソコン等のレンタル料など
【水道光熱費】電気代、ガス代、水道料、冷暖房費など
【広告宣伝費】集客や宣伝の為のチラシ、パンフレット、ホームページ制作費、試供品など
【新聞図書費】待合室に置く新聞や雑誌など
【修繕費】各種機器の修理・保守点検代、院内の修繕、業者の清掃など
【車両費】社有車にかかるガソリン代、車検代、オイル交換、修理代、点検費など
【荷造運賃】宅急便代、梱包資材、段ボールなど
【接待交際費】お中元、お歳暮、飲食代、お土産、ゴルフ場使用料など
【支払手数料】金融機関振込手数料、顧問弁護士、税理士等への報酬など
【租税公課】公的書類の発行手数料、収入印紙、固定資産税、自動車税、消費税など
【給料賃金】従業員への給料、賞与、寸志など
【福利厚生費】従業員のユニホーム代、お茶、コーヒー代、食事補助など

これらの他にも、申告の時期にしか使わない科目や、細かく分ければ多くの勘定科目がありますが、あまり使わない科目を設けていても煩雑になるだけです。

どうしたら良いかわからない経費については、税理士や会計士に相談して判断してもらうとよいでしょう。

■雑収入と雑損失

「雑収入」は、収益であっても仕分けや金額の重要性が低いものを処理するための勘定科目で、営業外収益のどの項目にも入らず、金額も少額なものに使用します。
動物病院で考えると、顧客の紹介料やおつりの勘定ミスで増加した差額分などが該当します。

「雑損失」は、雑収入の逆になり、営業外費用のどの項目にも入らない少額なもので、動物病院で言えば、おつりの間違いで現金が少なくなっている差額分などに使います。

■事業主貸と事業主借

個人事業の動物病院の経営に関係しない収入や費用が発生した時に、「事業主貸」「事業主借」の勘定科目を使って処理します。

【事業主貸】
動物病院の経営の経費にならない支出や関係の無い支出を処理する時に使います。
・事業主(院長)の生活費に含まれる費用、国民健康保険料や国民年金、生命保険料等

【事業主借】
動物病院の経営以外の収入、または本業に関係ない取引で生まれた収入を処理します。
・個人(院長)の預金利息や配当金、不動産収入、給与収入、個人の保険解約金等

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