動物病院の経営に欠かせない資金計画

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動物病院を新規開業するためにかかる費用は、一般的に2000~3000万円程必要になると言われます。

土地を購入して動物病院と住居を併設するスタイルでの開業の場合、場所によっては5000万円~1億円程とも言われ、その資金調達と調達先の検討は開業計画を立てた時に、超えなければならない最初の難関でしょう。

新規開業は、「完成した!」でホッとする間もなく、事前に立てた事業計画通りに進めて動物病院の経営をスタートさせます。

経営するという事は、開業したらお金が入ってくるという簡単な問題ではありません。
売上予測とかかる費用(経費)の「資金計画」が必要になってくるのです。

■起業後3年までの資金計画をしっかり立てる!

事業計画には売上目標や資金調達など、動物病院の経営がスムーズに行える資金調達が出来ているか「資金計画」を立てていきます。

難しい言葉に惑わされることなく、毎日の経営に必要な資金から1週間、毎月、1年間と必要資金の短期、中期、長期、資金繰りを計画します。

1週間の積み重ねが1ヶ月で、1ヶ月の積み重ねが1年、その繰り返しで長期間の資金計画を立てるのです。

当然、売上の予測・目標も立てて必要資金とのバランスを見ていきます。

起業後の事業計画を最初から「10年計画」立てる必要はありません。

1.2年後は予測できても、10年後に経済や社会情勢がどのようになっているか分かりようがないので、あまり先々まで計画せずに3年を目途に資金計画を立てると良いでしょう。

■売上30%減になっても大丈夫な資金計画を立てる

動物病院開業年の収支は赤字になってしまうことが予測できるので、資金調達や資金繰りを緻密に進めますが、2年目、3年目にはある程度の売上を見込んで事業計画を立てます。

起業後3年間経営を継続できていれば、その後も事業継続は可能だと言われます。
しかし、この期間に常に売上が上昇する時ばかりでは無く、何らかの問題によって売上目標を達成できない時もあります。

売上30%減になっても資金調達がスムーズにできるように想定して計画を立てます。
動物病院は、季節によって繁忙期と閑散期があり、その売上の増減はある程度予測できます。

売上減少の時期に、診療以外の収益が期待できる努力をする、経費を抑えて収支のバランスを図るなどして乗りきるようにします。

■設備資金と運転資金

動物病院の資金計画を立てる時に考えたいのが、「設備資金」と「運転資金」という2つの資金です。

「設備資金」は、動物病院の経営に必要な診療機器や検査機器、什器備品など一度購入したらしばらく使用し続けて、短期間に買い替えや購入が必要でないものに使用する資金です。

「運転資金」は、毎日の診療費の支払いのお釣りや消耗品などの購入に必要になる日常的な資金で、光熱費や事務費、駐車場代、家賃、人件費などが該当します。

開業時に多額の設備資金が必要となり、1年、3年、5年と買い替えや故障は考えにくい診療機器などの費用は必要になりませんが、リース契約やサポート費用など毎月の支払が発生する費用については「運転資金」に含める必要があります。

「資金計画」は短期・中期を細かく把握し、売上減少に対応出来るように予測することが重要になります。

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