開業ホヤホヤ~動物病院の個人事業主の税金の計算方法ご紹介

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開業準備から1年目の年度が無事終わりひと安心。あとは税金を申告・納付するだけ。あれ、税金ってどうやって納付するんだっけ?税理士にオールパスでお願いするにしても、所得税の計算の流れを知っておいて損はありません。動物病院さまのための個人事業主の税金の計算方法をご紹介します。

 

売上から支出した金額を引いただけじゃダメ?

もうけたお金は所得といいます。所得税の対象となる所得は発生原因によっていくつかに区分されています。動物病院という個人事業でもうけたお金は、事業所得になります。所得(もうけたお金)を計算するためには、売上から必要経費を差し引く必要があります。
・所得=売上-必要経費
必要経費には、仕入れたお薬などのほかに、家賃、人件費、医療機器の減価償却費などがあります。
個人事業主の場合、気になるのが人件費の扱いです。従業員には範囲があります。動物病院の個人事業主(院長先生)と生計を一(経済的恩恵を受けて生活している人のこと)にする配偶者その他親族であることが条件です。また、年齢は15歳以上で、6か月以上動物病院で働いていることも条件となります。
・個人事業主で青色申告者の場合:従業員の給与を必要経費にできる
・個人事業主で白色申告者の場合:従業員の給与について、配偶者は最大86万円、配偶者以外の親族は最高50万円を必要経費とすることができる
→ただし、この控除を受ける前の所得を専従者の数にプラス1した数で割った金額(A)よりも高いばあい、Aの金額を必要経費とすることになります。白色申告者の場合で、従業員が妻だったとします。86万円の経費算入化をしたばあい、配偶者控除は受けることができません。つまり、専従者給与の86万円控除と、配偶者控除は一緒に受けることができないことに。
同じく、親族が専従者のばあいで50万を必要経費としたばあい、親族の扶養控除も受けられなくなってしまいます。動物病院の所得が低いばあいは、事業に従事している配偶者や親族の必要経費の特例を採用するとりも、配偶者控除と扶養控除を採用したほうが必要経費は増えることになります。
青色申告のほうが、従業員の給料を全額経費にできるので、節税になります。
 

所得が決まったらそれで終わり?

売上から必要経費を差し引いたあとの金額について、このまま税率を適用すれば損をすることになります。なぜなら、動物病院の個人事業主が支払う所得税は、所得に応じて税率が高くなるシステムだからです。まだまだ所得を減らすための要素があります。
・雑損控除:災害、盗難、横領にあった場合
・医療費控除:支払った医療費が年間10万以上の場合
・社会保険料控除:健康保険、国民年金、介護保険などの保険料を支払ったとき
・小規模企業共済等掛金控除:個人型年金などの掛金を支払ったとき
・生命保険料控除:生命保険に加入し保険料を支払ったとき
・地震保険料控除:地震保険に加入し保険料を支払ったとき
・寄付金控除:国や地方公共団体などに寄付金を支払ったとき。ふるさと納税。
・障害者控除
・寡婦控除
・勤労学生控除
・配偶者控除
・配偶者特別控除
・扶養控除
・基礎控除
これらを控除すれば、所得額が減ることになり、税率もおさえられます。

 

所得税の納付は口座振替が便利

法人化していない、個人事業主として活躍される動物病院の所得税の納付期限は、申告期限と同じく、毎年3月16日となります。もしも納付し忘れたまま放置してしまうと、延滞税が本来の税金とは別に課税されてしまいます。そうならないためにも、口座振替が便利なのではないでしょうか。
ただ、口座残高がなかったばあいも、納付忘れ扱いとなりますので、確定申告時期には口座残高の確認もしておいたほうがよさそうです。
 

売上が伸びれば青色申告者になるのも節税対策

開業したての年は、まずは確定申告を終えることに専念しますが、年月を重ねるこごに売上が伸びていけば、青色申告者となることをおすすめします。節税のための経費を増やすことができるからです。複式簿記での記帳になりますが、簡単にできるソフトもありますのでぜひご活用されるのをおすすめします。

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