動物病院を経営していくうえで、「マーケティング」を大切にしていますか?マーケティングとは販売業を生業とする会社や大きな企業が取り入れているというイメージが強いと思いますが、動物病院の経営においても重要なポイントとなります。
マーケティングをしっかりと計画してから経営をしている動物病院の獣医は非常に少ないといえます。今回はマーケティングにおける重要な考え方3種類を紹介していきます。
①飼い主に来てもらわなければ何も始まらない
ビジネスというのは飼い主に来てもらい、診療や品物を買ってもらう、トリミングを利用してもらうというような行為が行なわれて初めて動き出します。動物病院のTwitterに1万フォローしてもらえたとしても、動物病院に来院してもらわなければ何の意味もありません。
このようにサービスが成立しないマーケティングというのは、動物病院という企業が積極的に進むべき経営方針ではありません。実施に考えるべきことは、飼い主が動物病院に訪れて何らかのサービスを利用してくれるようなプロセスを見つけることができるのかということです。
サービスが成立しなければ1円たりとも入金はされません。飼い主が来てくれなければビジネスは始まらないのです。
②動物病院と飼い主の両者に価値のあるサービス
診療やトリミングなどは動物病院にとって必要不可欠なサービスです。ただし、このサービスとは売り手である動物病院と飼い主との両者にとって価値があるものでなければなりません。
つまり、飼い主を十分に満足させることができた上で利益に繋がるものである必要があります。
例えば、飼い主としっかりと話し合い治療方針を決めていくことは大切です。しかし、一匹の動物に対する診療に時間をかけるあまり、待合室は混雑し「長時間待たないといけないなら別の動物病院に行ってみよう」という飼い主が現れてしまいます。
これでは動物病院にとっては利益を出すことができません。利益を出すと同時にすべての飼い主を満足させるサービスでなくてはならないのです。
③サービスを多角的に成長させる
3つ目のマーケティングにおける考え方とは、動物病院という側面だけでなく、サービスを多角的に成長させることです。まず、既存の飼い主に対して従来のサービスを提供することが第一です。
その次に新規の飼い主に従来のサービスを提供できる様にすることを目指します。新規の飼い主が安定して来院してくれるようになったら、新しいサービスを考案して、既存の飼い主へ利用してもらいます。
最後に新しいサービスを新規の飼い主にも利用してもらえるようなマーケティングを考えましょう。
このように既存・新規の飼い主、従来・新しいサービスというように動物病院を多角的に成長させていくことが利益を増やしていくポイントといえます。