動物病院の経営における利益率のわかりやすい考え方とは

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
YO150301260I9A0866_TP_V

どれくらい儲けがでているのかということは、動物病院を開業してから最も重要なことでしょう。これは「利益率」を導きだすことで算出できます。利益率は意外と概念や計算方法を勘違いされている人が少なくありません。この今回は利益率について、わかりやすく解説していきます。

 

○利益率とは?

利益率=売り上げという考えを思い浮かべるかもしれませんが、これは間違いです。
利益率とは、どれだけの利益がでているのかをパーセンテージ(%)で表すことです。
例えば、1日の売り上げが30万円だったとして、利益率も30万円ではありませんよね。
利益率とは、売上高に占める利益の割合のことで、【利益率=売上高に占める利益の割合】という考え方となります。この「利益」とは、【利益=売上高−経費】となります。
この利益率を変動させる要因は、医薬品や医療消耗品、ペットフードやサプリメント販売などの「変動費」、建物の家賃や人件費、宣伝広告費、光熱費などの毎月固定して支払う「固定費」があります。
例えば、売り上げが500万円ある場合、その売り上げを出すために動物の治療や投薬をするので医療材料も必要になります。もしも、売上が250万円だとすると、500万円のときと比べてお客様は少ないはずなので、医療材料や投薬も少なくなるはずです。
このように売り上げによって支出の額が変わるものが変動費となります。
しかし、人件費は売り上げが少ないからといって、スタッフの出勤を減らしたりすることはできません。建物の家賃や宣伝費、光熱費も同様に売り上げによって大きく増減はないはずです。このように、売り上げとは関係なく一定の脂質があるものを固定費といいます。
よって、利益率とは【利益率=売上高 – 経費(変動費+固定費)】という考え方で計算することができます。

 

○売上率を上げるにはどうすればよいのか?

利益率の計算については理解して頂けたかと思います。さて、この計算式から利益率を上げるには単純に、売り上げを上げるか経費を抑えるかという2つの方法が考えられます。動物病院は自由診療であり自由に診療費を決めることができるため、利益を上げやすいと言われています。
経費については、抑えるにしても変動費・固定費の両方を抑えることができればよいですが、そう容易ではありません。
利益率を上げるためには、まず利益率の目標を決めることが重要です。目標に達するためにあと何%利益率を上げなければいけないのかを計算することで、具体的な改善策を見つけることができるはずです。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

SNSでもご購読できます。