【経費】個人事業主の資金のやりくり

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個人事業主の場合、事業に関連した支出は経費に出来ます。
しかし、経費を大きくして税金を圧縮しても、事業として収益が上がらないのは困ります。
経費計上の仕方と、資金のやりくりについてお話しましょう。

 

■経費を大きくして節税は正しいの?

個人事業の課税対象額は、『売上-経費-控除対象額』が基準になります。
もちろん、経費が大きくなれば課税対象額が小さくなりますから、税額を圧縮できます。
できるだけ経費に出来る支出は、もれなく計上したいところです。
院長が学会出席に利用した新幹線のチケット代、スタッフが残業した時の軽食代、院内で使われる消耗品、書籍費など、経費に出来るもので抜けているものがないように支払いの記録を残しましょう。
鉄道利用の場合には料金がはっきりしていますから、学会のプログラムなどを残して、研修のための経費だとう裏付けができれば、領収書がなくても経費にすることが出来ます。

 

■収益が多い!経費を増やして節税は正解?

たまたま思ったよりも売上が大きくなってしまった場合、節税を意識したほうがよいのでしょうか?
新しい設備を導入したり、青色申告の特典を使って、高額支出を一括経費にしたり、とにかく経費にできそうな支出を大きくすることが節税だというイメージがあります。
しかし、資金のやりくりに余裕がなくなってしまうのは歓迎できません。
この先、新しい機器の購入や、ペットホテルの設備を大きくするなど、融資の申し込む必要が出てきたときに、業績が悪いと判断され、融資が通らない可能性があります。
事業の方向性を考えて、大型の出費に備えておくことも大事です。

 

■資金のコントロールは税理士に相談

経営状況をみて、新しい機器を投入することで集客が増える見込みや、単価があがって利益があがる見込みがあれば投資になりますが、目先の税額圧縮のために経費を増やす経営を続けていては、破綻のリスクが大きく見直しが必要です。
資金を上手くコントロールして、必要以上の税金を払わずに済ませるには、税理士に相談しながら経費の扱い、税金の支払いを含めた支出のタイミングを管理することが大事です。
特に住民税は前年度の収入で決定し、支払い時期がずれていますから、
資金のやりくりの難しさは、節税に走って経費を大きくしておけば良いというものではないところです。
税金を圧縮するには、売上と経費の収支のタイミングを上手く合わせることと、払うべき税金をキッチリ見積もってキャッシュフローを無理のないものにすることが大事です。

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