動物病院の経費に占める人件費ってどれぐらい?

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動物病院を開業すると、すごく儲かると思われています。

もしかしたら獣医師自身も、獣医師になる為のかかった費用を早く回収できるのは動物病院の開業だと思っていたかもしれません。

しかし、犬猫を中心に診る動物病院は傍から見るほど儲かるものでは無いようです。

動物病院も自営業と同じで、毎月売上や経費の管理をしなければなりません。

■ 動物病院の給料はどれぐらい?

動物病院の経費は、薬品や治療に使用する資材の他、エックス線(レントゲン)機器や医療・検査機器などのリース料や賃借料、金融機関の借入金返済、地代、駐車場賃借料などがあげられます。

経費の中でも大きく占めるのが、人件費(給料等)になります。
経費に占める割合は大きくても、決してスタッフの給料が高いとは言えないのが実情です。

開業したての動物病院では、パートの受付スタッフも雇うことが出来ない場合もあり、院長とその奥さんで、ほとんどの時間をこなしているという小さな動物病院も少なくありません。

動物と飼い主に優しく寄り添った治療をしていくことを目標にしている、「良い病院」程、儲からないようになっています。

地域や病院の規模によって差はありますが、生き物を相手にする決して綺麗ごとでは無い労働環境にもかかわらず、通常の会社勤務よりも明らかに薄給です。

時給換算では最低賃金ベース、月給手取り10~12万円程というところがほとんどでしょう。

動物看護師やトリマーの資格保持者でも同様に12~15万円程といいますから、激務の割に低賃金と言うことが出来ます。

■ 動物病院が低賃金な理由は?

「動物業界の多くは激務なのに給料は安い」と実際に勤務していた人達は口を揃えます。

トリマーにしても動物看護師にしても資格を取得しているので、その分手当とか高くなりそうに思われますが、事実は異なります。

動物関連業界に働く人は、「動物が好きだから」動物に関わる仕事をしたいというのが働く理由になります。

動物に関われるなら、少しぐらい給料が安くても大丈夫だと考えるので、人気の職種です。

しかし、実際に動物病院で仕事してみると楽しいことよりも大変な事の方が多く、給料の安さに続かなくなってしまいます。

① 人気の職種・業界なので給料が安くても働きたい人が多くいる
② 高額な医療機器などに経費がかかる為に、人件費は抑えられる
③ 開業したての病院は、安定した集客がない為、売り上げが少ない
④ 動物病院は、考えるほど儲かるものではない

などが、給料が安い理由として考えられます。

動物が好きだから仕事したいという気持ちを逆手に取って、給料が安くても働き手はいくらでもいるから、嫌なら辞めてもらってもいいという、悪循環が生じてしまいます。

動物病院は思ったより儲からないのは、院長の方針もあるでしょう。
急に状況は変わらないでしょうが、評判の良い動物病院は自然と患者も集まります。

また、毎月の売上を見ている税理士や会計士の指導によって、利益率の向上と経費に占める人件費の問題を検討・改善することも可能です。

人件費の問題は、動物病院の経営に関わる大きな経費の一部ですから、税理士の指導に期待したいものです。

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