節税効果を上げるなら専門家を活用しましょう

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
3b650f2548766a457a6634ed1615ebdc_s

経費計上と、青色申告のメリットを利用することが節税効果をあげる鍵になります。
ただ、経費計上で税額を圧縮しても、手元に残る現金が減ってしまっては、収益が伸びず資産が増えません。
節税の基本と考え方についてお話しましょう。

 

■『個人』か『法人』か

動物病院設立時によくある悩みとして、「個人事業主として経営していくか、会社組織にするか」という話が聞かれます。
経費の範囲が広く、“住宅を法人名義で借り受けて社宅にできる”、“社長に給料を出して経費に出来る”などが利用でき、節税に役立ちます。
その上、税率そのものが低いですから、法人としての経営は魅力的です。
ただ、“法人登記に数万円~20万円程の登記費用がかかる”、“社会保険料の負担が大きくなる場合がある”、“赤字でも法人住民税が発生”といったことがあるので、一定以上の収益が見込める場合に『法人』を選択することが一般的です。
平成28年に改正が行われましたが、中小企業の場合、税率は800万円までは15%、超えた部分について23.4%の税率となっています。

(参考)国税庁 法人税 税額の計算
http://www.nta.go.jp/ntc/kouhon/houjin/pdf/09.pdf#page=1
https://www.nta.go.jp/shiraberu/ippanjoho/pamph/hojin/kaisei_gaiyo2016_4/pdf/03.pdf

個人事業の所得税であれば、課税対象額にあわせて税率が高くなります。
ただし、控除額が設定されていますから、法人経営のメリットが得られる目安は、売上1,000万円のラインでしょう。

(参考)国税庁 所得税税率
https://www.nta.go.jp/taxanswer/shotoku/2260.htm

 

■獣医師の平均収入は600万円くらい

獣医師の平均年収を複数の年収サイトから調べると、600万円ほどでした。
もちろん、開業医として手広く経営し、2,000万円に届く年収を得ている方もいますが、売上1,000万円のラインを超えるのは簡単ではないという印象です。
事業計画の時点から税理士に相談して、節税効果も含めて経営方針を決めていく必要があります。

 

■個人事業で節税効果を得るポイント

・複式簿記の会計処理で青色申告する
・経費計上の漏れをなくす
・住宅ローン控除が使えないかチェック
・減価償却費の扱い(30万円以下なら一度に計上出来るケースあり)
青色申告を、あらかじめ申請しておき、複式簿記で会計処理することで、65万円の控除が受けられます。
青色専従者として家族従業員を登録して、給料を経費に出来ますから、『青色申告』はメリットが大きいですね。
また、家事按分の対象となる家賃、車両経費、光熱費、インターネット通信料があればしっかり計上しましょう。
経費みなおしや、税制のメリットを活用することが、節税効果を向上させてくれます。
ただ、経費計上しても、通らないものが出た場合、予想以上の税額になることがあります。
税理士に相談してすすめていくのが安心です。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

SNSでもご購読できます。