経費増・税金減に満足してしまう落とし穴…

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動物病院を経営する立場になると、経費や税金、資金の循環が上手くいっているのか気になりますね。
経費を増やして収益を減らせば税金が安く出来ますが、収支のバランスを考えて、最終的に病院のお金が安定して黒字になることが目標です。
必ずしも病院に取って利益にならない、間違った節税方法についてお話しましょう。

 

■税金が安ければそれで良いの?

仕訳の仕方や、減価償却の扱い方など、税制の仕組みを利用して、お金が多く残るようにするには、税理士のアドバイスが助けになります。
税金は課税対象金額が多ければ多いほど高くなりますから、経費をできるだけ多く計上して、収益を少なく出来ると安くなります。
けれども、収益がいつもカツカツで、時には赤字の場合には、事業成績としての信用が低くなってしまいます。
事業として信頼を得るには、創業資金で初年度は赤字になったとしても、数年かけて業績が安定して、しっかり税金を納めるまでの動物病院になっていることも大切です。
こうした実績を積むと、銀行からの融資も受けやすくなりますし、設備や広告、サービスに投資すれば、後々に収益を上げより多くの現金を手元に残すことが出来るようになっていきます。
こうなれば、動物病院の経営成功ということですね。

 

■経営が安定しない動物病院の盲点とは?

経営状態がなかなか安定しない動物病院では、現金が確保できない経営サイクルに陥っていることがあります。
経費を増やして税金を減らすことを続けていては、手元の現金は増えないままです。
いずれ、お金をかけるべきところにお金が回らなくなり、病院の修繕費を削ったり、サービスが低下したりしかねません。
待ち時間が短く、印象の良いスタッフ、清潔感があり、かわいい小物や動物モチーフのインテリアなどが飾ってある…こうした環境づくりにも経費を回したいですし、資金の余裕のなさが見て取れる、無機質な院内では、リピーターもできません。

 

■お金の動きを適正にして収益が残る病院経営に

動物病院のお金の出入りは、複雑な面が多いので、経費に出来るものを的確に判断して計上するのも大変ですし、お金の流れを正確につかんで、上手くコントロールしていくことが大事です。
顧問税理士がついていれば、計算書におこしてお金の流れが、お金の性格ごとにわかりやすくなります。
税金を減らすためだけに経費を大きくすることに目を奪われていると、動物病院の資産がなかなか増えずに経営体力が弱っていくかもしれません。
資産の増減に注目して、経営管理を行っていきたいですね。

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