2017年1月4日から税金のカード払いが可能になりました。
いままでは、税金の支払いは一括が基本で、分割払いは個別に相談が必要でした。
新しい制度が取り入れられたことで、納税の選択肢が広がりましたね。
税金の分割払いとカード払いについてまとめていきましょう。
■税金のカード払いはどんな制度?
2017年1月から、ネット上の『国税クレジットカードお支払サイト』にアクセスし、税金の支払い手続きをクレジットカードで行えるようになりました。
e-Taxと連動した手続きは6月から開始予定ですが、国税庁ホームページからや、確定申告書などの作成コーナーからの利用が可能です。
利用できるカードブランドは…
①Visa
②Mastercard
③JCB
④American Express
⑤Diners Club
⑥TS CUBIC CARD(トヨタファイナンス株式会社系のカード)
カード決済の指定事業者は、トヨタファイナンス株式会社。
インターネット上のクレジットカード決算の仕組みを使って、サイト上でクレジット決済が出来ると言うものです。
カード利用額の限度額を超えなければ、ネット上で納付決済ができ、カード会社とのやり取りで、分割やリボ払いを使えます。
手数料がかかるものの、ポイントもつくので、手軽に納付したい場合や、キャッシュフローの安定に役立ちそうです。
(参考)『国税庁公式サイト:[手続名]クレジットカード納付の手続』
https://www.nta.go.jp/tetsuzuki/shinsei/annai/nozei-shomei/credit_nofu/index.htm
■クレジットカード払いにデメリットは?
税金には分納制度があります。
クレジットカード払いのリボ払いや、一括払いで先延ばし効果を狙うなど、分納制度と比較して考えたいですね。
分納では納期限の翌日から2か月以内で年利2.7%、2ヶ月を超えると年利9.0%の延滞金が付きます。
クレジットカード払いの手数料は、1万円まで税込み82円、1万円を超えるとさらに1万円ごとに82円となっています。
3月決算で100万円納税する場合ですと、分納の場合『100万円×2.7%×40日/365日』で端数をきりすてて2000円、クレジット払い手数料は8700円になります。
納税額が大きいと割高になってしまいますが、入金のタイミングによって現金が期日ギリギリになって焦るよりも、クレジットカードで払ってポイントをゲットしたほうが良いと考える方もいるでしょう。
■税金の支払いを無理なく行う資金管理
納税の選択肢が増えることは歓迎すべきかもしれません。
ただ、無理なく税金を支払って行けるキャッシュフローをたてられることが必要です。
その場しのぎで納付を先延ばしにしても、事業計画、収支のバランスに常に気を配っていなければ、カード会社に対して滞納を繰り返すことになりかねません。
税理士に相談しながら、税金を滞納しない経営を心がけたいですね。