動物病院の節税スキームを教えて!

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最近よく耳にするようになった「スキーム」という言葉はどんな意味を持っているのでしょうか?
「スキーム」とは、計画、企画、枠組み、手法などと訳されます。

動物病院の節税に関するスキームとは、「節税方法」や「計画的な節税法」「節税への取り組み」などについて考えればよいでしょう。

節税は、個人事業主の経営規模や収支によって、出来ることと出来ない事が有りますが、確定申告に時期になって急に節税を意識するのではなく、常に節税対策を取るように意識することが大切です。

■日常的支出を経費に計上する

個人事業主の節税対策で最初に手をつけて欲しいのが、毎日の生活と密接な関係にある支出です。

家庭費用として支払いしている中に事業で使用しているものがあれば、その使用頻度に応じて、案分計算し事業経費として計上します。

① 自家用車に掛かる費用・・・ガソリン代、通行料、車検代、保険料、修理代、減価償却費等仕事で使用する日数や距離によって案分計算します。

② 住居のローンや賃貸料、水道光熱費等・・・戸建1階が動物病院、2階が自宅である場合などその面積等に合わせて動物病院の分を経費にします。

③ 固定電話や携帯電話、インターネットなど・・・自宅と動物病院を別途契約している場合はそれぞれの経費になりますが、回線をまとめて支払いしている場合は、使用頻度や番号毎の費用を経費にします。

面倒だと思うかもしれませんが、一回しっかりと按分しておけば変化があるまでその割合で毎月計上すれば良いので、難しいことではありません。

■青色申告・青色専従者給与

個人事業主として開業届を提出するとき、忘れてならないのが、「青色申告」を選択することと、家族(配偶者等)を動物病院スタッフとして雇って「青色専従者給与」を申請することです。

「青色申告」でも65万円の控除は大きな節税につながりますが、その条件として「複式簿記」で会計処理をしなければなりません。

何のことやら難しい・・・と思われるかもしれませんが、現在は個人事業主用会計ソフトが安価に導入できるので、会計ソフトに1万円の経費を使っても65万円の控除を受けない手はありません。

手書きで帳簿付けや起票するのではなく、パソコン上で会計処理して自動計算してくれ、メーカーサポートも受けられるメリットがあり、会計ソフトの年間コストよりも節税と時間の軽減と計算ミスを防ぐ効果があります。

また、院長の配偶者をスタッフとして雇うことで、その時間に見合った分の給料を経費として計上出来るので、家族の中に給料が入り、動物病院の経費になることから節税対策になります。

■保険加入で節税する

法人の節税では「役員保険」など良く利用される保険ですが、個人事業主の場合、公的矯正制度を利用することで、長期に節税することが可能になります。

●小規模企業共済等掛金
毎月1000円から7万円まで掛け金を設定することが出来ます。掛け金は全額「小規模企業共済等掛金控除」になり、所得控除の対象になりますから最高年間84万円の所得を減らすことが可能になります。

●中小企業倒産防止共済掛金(経営セーフティ共済)
毎月5000円~200,000円まで掛け金を設定でき、年間最大で240万円まで費用とすることが出来ます。

どちらも所得を減らす節税として有効な方法になりますが、あくまでも保険ですからメリットもあればデメリットもあります。

掛け金の設定を大きくすると、経営を圧迫することに成りかねないので、節税保険はよく検討してから契約しましょう。

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