動物病院に勤務している獣医の先生では、将来自分の動物病院を開業・経営していきたいと思われている方も少ないないでしょう。
近年におけるペットブームの景気下振れや動物病院の乱立により、動物病院に勤務している獣医の給与に不安に思うということも開業を目指す獣医が増えている追い風となっています。
では動物病院に勤務している獣医が開業を決意・開業に向けて動きだすきっかけとは何なのでしょうか?それはズバリ、開業するための資金に目処がついたかどうか、という事です。
なるべく若いうちに開業をしたいもの。では開業するためにはどのくらいの資金で予算を立てていけばよいのでしょうか?
○動物病院開業における資金の予算とは?
まず、動物病院を土地・建物を新たに準備して開業するのか、テナントを借りて開業するのかで大きく予算が変わってきます。新たに準備するのであれば場所にもよりますが約3000万円が必要となります。テナント開業であれば、内装のリフォーム代も含めて200〜1000万円は必要となります。
テナント開業であれば当然ながら毎月の家賃が発生します。家賃が高いからといって、一度開業してしまうとなかなか違う場所に移転することは難しくなるため、どういうカタチで開業するのかは慎重に検討しましょう。
また、近年では動物病院に併設してペットホテルやトリミング施設も営業するケースが増えており、予算が高額となってきている傾向にあります。
また、医療機器に関しても最新機器を取り入れる必要があり、1000〜2000万円が必要となります。大型医療機器は中古やリース契約といった選択肢もあるため、動物病院で使用する機器を取り扱っている業者へ事前に相談して予算を立ててみることが重要となります。
その他に必要な予算としては、人件費(1人20万円〜)、雑費(100〜300万円)が必要となります。上記で説明した通り、不動産を購入するのかテナント開業なのかで大きく予算は異なりますが、ざっくりと3000万円は開業資金として予算が必要となるでしょう。
○融資という選択肢
当然ながら動物病院開業に必要な資金をすべて自分で準備する(自己資金)ことはほぼ不可能でしょう。ほとんどの獣医の先生が銀行などで融資を受けることになります。
この融資を受けるには事業計画書を提出する必要があり、この事業計画書がうまく作成されているかどうかで融資が可能かどうか判断されます。事業計画書の作成については専門的な知識が必要となるため、専門としている業者へ相談してみるのもよいでしょう。