病院関係ってやっぱりお給料はいいですよね?って、言われる方が非常に多いです。
その延長で獣医師も儲かっているんじゃあないかと思われたりもしているようですが、果たして現実はどうなのでしょうか?
◆初任給!!
獣医師とはいえ、最初は雇われ獣医から始まります。
よって順を追って話をしていくと、なんとびっくりの事実です。
人よりも長く(6年制)大学に通い、通常の社会人よりも2年間スタートが遅れての初任給。
20~23万円前後と言われています。
正直、国家資格まで取得してのこの金額は驚きを隠せないでしょう。
しかし、これも仕方のない部分ではあります。
国家資格を取得したとはいえ仕事内容は全く分からないのですから、他の企業や一般の会社同様最初の数年間は修業期間のようなものですね。
◆3年目から5年目のお給料
石の上にも3年という言葉通り3年目のお給料はだいたい27万円前後だと言われています。
この辺りからボーナスもチラホラ付き始めますので年収は400万円超えてくるかこないかの瀬戸際でしょう。
3年ということは27歳の時になります。
一般のサラリーマンと比べるとお給料は低くはないでしょう。
そこから更に5年目でようやく30万円を超えて~年収もようやく400万円を完全に上回るような感じになってくるのです。
周囲と比べてみても流れよく昇進したサラリーマンと同じくらいのお給料でしょう。
基本的に雇われ獣医の時は儲かりません。
◆独立してからはどうなの?
まず、平均的な数字で開業までの金額を算出したいと思います。
20坪のテナント開業費で4000万円必要です。内訳は割愛しますが、医療機器だけで1500万円は超えますね。
そこから更に毎月の固定費を算出すると、
・家賃20万円
・借入返済20万円
・光熱費や通信費5万円
・消耗費・雑費3万円
・その他5万円
自分のお給料50万円
スタッフ15~18万円
スタッフ15~18万円
スタッフ15~18万円
と、考えると合計157万円の経費がかかります。
そこから25日病院を開けて仕事を回すにしても一日の売り上げが6.28万円なければ病院を維持していくことは出来ません。
来院者が平均診療費の6000円を払ったと仮定したら10.4人に毎日通院してもらわなければ厳しい現状と言えますね。
上手く高単価で1万円だったとしても毎日6人は通院してもらわなければ、自分の給料は出ません。
このように、どれだけお客様を捕まえて動物病院を大きくするかが儲かる為の最善の策と言えるでしょう。
これを踏まえた上では、やはりある程度軌道に乗るまでは動物病院は儲かる!とは言い難い状況なのかもしれませんね。