獣医やペット業界の未来を見据えた課題とは?

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移り変わる時代の中で、その時代に必要とされる仕事や働き方は常に変化をしています。特にIT技術は凄まじいスピードで進化しており、動物病院においても最新機器の導入やインターネット技術を活用した診察や集客は必要不可欠となってきました。「AIBO」や「Pepper」のようなAI(人工知能)をもったロボットがペット業界へ本格的に参入するといった未来はまだまだ先のようですが、歯科医のように歯科クリニックが乱立して厳しい経営を余儀なくされるという未来はすぐそこまで近づいてきているでしょう。

 

○治療以外でのプラスαを考える重要性とは?

動物といえば、犬や猫、うさぎといった小動物の治療や検査、予防接種といった内容が主な仕事ですが、これからの動物病院のあり方としては、既存の仕事プラスαの部分で集客できるかどうかが大きく変わってきます。例えば、ペットホテルやトリミングの併設です。最近は動物病院単体ではなく、このような施設を併設する獣医が増えてきました。
これは本業だけでは経営が難しくなってきているという証拠です。このプラスαの傾向はペットホテルやトリミングだけでなく、業者とコラボレーションして独自のサプリメントを販売したり、ブリーダーと契約してペット販売から治療、埋葬までペットライフを一元的にサポートする様なサービスが増えていくでしょう。
このような流れが確立していくと、企業体力(資金力)のない動物病院は次々と倒産していく可能性もあるのです。そういった事から、動物病院はどの様にして独自性を生み出していくかという事が未来に向けての対策といえるでしょう。

 

○産業動物分野・教育機関においての課題

ペット業界の景気は減少傾向にありますが、猫カフェに代表される猫人気、そしてウサギやブタといったペットの多様化、動物を題材とするSNSといったメディアの進化など、ペット業界にとって追い風となる材料も勿論あります。
また、国民の「食」の安全に対する関心の高さから、産業動物獣医師ニーズも高まっています。口蹄疫といった家畜伝染病に関する検疫業務などの仕事があり、このような動物産業で働く獣医は不足しているのです。
獣医学を教える大学では、一般的な動物病院についてだけではなく、産業動物獣医の必要性を学生の内にしっかりと教えておく必要があります。獣医大学の傾向としては規模が小さな教育組織が分散しており、教育施設の少なさや不備も未来に向けての課題となっています。

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