既存顧客の維持が重要という考え方がある一方で、安定した利用者数を維持していくには、新規獲得にも、ある程度の予算をかけたいですね。
動物病院の集患のコストについて考えてみましょう。
■新規獲得の集患コストはどれくらい？
例えば広告を見た人が実際に問い合わせするのは100人中5人程度だと言われています。
これは、インターネット上のサイトでサイトを訪問した人が問い合わせする場合の確率ですから、不特定多数の人を対象にするチラシや看板では、これよりも低いかもしれません。
費用の目安をまとめてみましょう。
『Webサイト制作・維持管理』
自分でするならサーバー費用と、PCやソフト費用で済みますが、プロにお願いしたほうが、見栄え良く、アクセスを増やす対策を簡単に付け加えられるメリットがあります。
制作時に数十万円、管理費に1万円前後から数万円程度の費用がかかります。
中には、ごく低料金で依頼できる業者もありますが、制作と管理をあわせて効果的に運用するには、年間10万にも満たない料金では、満足ゆく質が保てないでしょう。
『チラシ・折込など』
新聞折込や、郵便の地域限定配達では、エリアを絞ったチラシの配布ができます。
デザイン+印刷代+配送料が費用になります。
＊郵便局の配達地域指定郵便の場合＊
“長さ34cm以内、幅25cm以内、重量100g以内で、形状、重量および取り扱いが同一のもの”
1通あたり28円~55円
（参考）郵便局の地域指定郵便
https://www.post.japanpost.jp/service/discount/townmail.html
＊新聞折込の場合＊
サイズによって変わりますが、関東地域では1部あたり2.8円~6.7円です。
（参考）全国新聞折込料金表
http://www.sendenkan.com/classic/orikomi_ryokin_area5.html
徒歩圏一帯ということなら、新聞が割安です。
■徒歩圏内へのアピールを考える
動物病院は、徒歩圏内にかかりつけ病院を持っていたいと考える利用者が多く、徒歩圏内のアピールが効果的です。
『看板・病院の環境整備』
目を引く看板、動物病院らしいかわいい看板は、広告効果が高いでしょう。
また、住宅街では植え込みや花壇などの人目を引く外構が、お散歩途中の飼い主さんの目につくこともあります。
『利用者に口コミを広めてもらう』
広告を充実させるよりもコストをかけずに高い効果が期待できます。
実際に利用した知人から勧められると、親しみを感じますし、一度利用してみようという気持ちになりやすいですね。
利用者の要求に的確に応えることと、気持ちよく帰ってもらうことが重要です。
『地元ペットショップとタイアップ』
予防接種や健康診断のために動物病院を利用するケースも多く、新規利用者獲得のチャンスです。
飼い主さんから見ても、なれないお世話の方法と、グッズ購入が連動していれば、総合的に満足度が上がりやすいですね。
新規獲得コストは、かけるべきポイントと、会計処理との兼ね合いを、顧問会計士に相談して決めていくと良いでしょう。
