動物病院の運営における確定申告するべきメリットとは

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動物病院の経営者といった個人事業主における確定申告のメリットとはどのようなものがあるのでしょうか?

 

○絶対に確定申告をしないといけないわけではない

動物病院の経営者だからといって絶対に確定申告をしなければいけないわけではありません。確定申告をしなければならないのは納めなければならない税金が発生している場合です。経営で赤字(損失)を出している場合などは原則として確定申告をしなくてもよいのです。
ただし、確定申告をしない場合には収入証明が発行できなかったり、銀行からの融資が通りづらくなるデメリットがあります。そして、赤字(損失)を出した場合にも確定申告をすることで翌年以降にメリットを得ることもできるのです。今回は、動物病院の経営者が確定申告をするメリットを紹介していきます。

①損失申告をすることができる
動物病院といえども、運営が軌道に乗らなければ赤字(損失)となる場合もあります。その確定申告を行うことで次の年以降にわたって最長3年間、損失額を繰り越すことが可能です。これを「損失申告」といいます。
たとえば、今年の1年間を通じて200万円の損失を出してしまったが、翌年は300万円の利益がでた場合、300万円から損失の200万円を引いた100万円が利益となります。本来であれば300万円に課税されるはずが、100万円しか課税対象とならないのです。
ただし、損失申告をするには青色申告が必要となり、中には損失を出しても繰り越しができない場合もあるので注意しましょう。繰り越しができないケースは以下の通りです。
●青色申告をしていない
●動物病院の運営に必要のない支出で損失を出した場合
●非課税所得に対して発生した赤字
○損失申告に必要な書類
損失申告に必要な書類は以下の通りです。
●申告書第4表(確定申告書Bに添付)
●確定申告書B

②税所得控除
動物病院の収益に掛かる税金は以下のように計算されます。
●課税額=(総収入-控除額-必要経費)× 課税率
確定申告をすることで、この課税額から年間で最大65万円の税所得控除を受けることができます。(青色申告を選択する必要があります)

③経費控除
動物病院の経営に掛かった支出を経費として計上することができます。
経費にできるものはさまざまありますが、支出があった場合は領収書をきちんと保存しておくようにしましょう。

④青色専従者給与
所得税は配偶者や家族に対する給料を経費にすることはできませんが、青色申告を選択した場合している場合は、15才以上の家族に対する給料を経費として申告することができます。
なお、青色専従者給与の届け出は開業から2カ月以内なので注意しておきましょう。

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