動物病院の開業前に、集患する効果的な宣伝方法を検討して経費を掛けずに、集客できる方法をコンサルタントと一緒に考えて実行していきます。
しかし、集客は開業したら終わりではなく、継続して集客しなければ新患は増えません。
犬猫を中心とするペットが動物病院に来るには、季節的な繁忙期と閑散期があるのです。
■効果的な集客は「口コミ」が一番!
動物病院を訪れた患者(飼い主)は、新しい獣医の印象や動物病院の受付スタッフの対応や待合室などの様子を友人達に話します。
その時の印象は個人的なものであっても、初めて聞く話に聞き手は興味深々です。
Aさんが「良かったよ、先生が優しくて雰囲気がいいの」と言えば、Bさんも行ってみたいとなり、Cさん、Dさんに広がっていきます。
ところが、Aさんが特に良くもなく悪くもなくと言えば、Bさん、Cさん、Dさんが「なんだ~じゃあ、別にどうでもいいね」と興味は失せてしまいます。
何故Aさん個人の感じ方で周囲の人が左右されるのでしょうか?
ペットを飼っている人には、同じ価値感と仲間意識があります。過去に仲違いをしていない限り、仲間通しの意見に耳を傾ける土台が飼い主間で出来上がっているからです。
良くも悪くも人の口ほど、効果的な宣伝方法はないのです。
■ポスティングでピンポイント集客を繰り返す
動物病院は春の狂犬病注射と登録の時期、その後のワクチン接種時期、秋の健康診断の時期は大変込み合います。
しかし、その他の時期は病気や怪我、継続的に治療している動物の来院がほとんどで、新患が来院しないと閑散としている時があります。
このようになる前に、近隣のペットを飼っている家を中心に動物病院のチラシをポスティングすることで、来院を促すことが出来ます。
ただ単純に同じチラシを入れていては、お金の無駄遣いになります。
季節的に注意したいペットの情報や、病院で開催するセミナーやしつけ講座などの案内、ワンポイントレッスンなどを書き入れることで、飼い主の興味が向きます。
1回のポスティングで止めてはいけません。
一月後に2回目、また一月後に3回目と内容を変えて同じ近隣地域にポスティングします。
5000枚の新聞折り込みよりも、500枚のポスティングの方が集客力があるのです。
■飼い主の目線でチラシを作る
新聞の折り込み広告は、他のカラフルなチラシの中の一枚に過ぎず、興味のあるペットの案内であっても意識に残り難いのです。
新聞の購読者の内、ペットを飼っていて動物病院に興味を持つ人は全体からすれば、ほんのわずかでしょう。
広範囲に折り込みを入れるよりも、近隣の犬猫が居そうな家をピンポイントに絞って500枚配る方が確実に見てもらえるのです。
見るだけでなく、来院してもらえる魅力がチラシになければいけません。
動物病院の一方的な紹介だけでなく、飼い主がその時期に困る事、動物が掛かりやすい病気などの情報を分かりやすく載せること、話題性に富み、面白く友好的である事が大切です。
飼い主の気持ちに寄り添う獣医が好まれることを、動物病院全員が気に留めておきましょう。