動物病院開業の流れは?段階別にわかりやすく解説します

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動物病院開設にあたり、「いったい何から手をつけたらいいの?」と思われる先生も少ないことでしょう。まずは構想から開業までの全体像を理解してからひとつずつ作業を進めて行くことが重要となります。今回は動物病院開業の流れを段階別に解説します。

 

①基本構想の決定

どんな病院にしたいのか、目標や希望を文章化します。これらを達成するためにどのくらいのプランで何をしていくのかを決めておきます。(経営計画)この基本構想の決定で事前準備と開業後の経営についての設計図が完成します。とても重要です。

 

②動物病院の物件探し

どんなに腕がいい獣医師でも場所の選定を間違えるとお客様は来院してくれません。病院開設の場所は慎重に決めましょう。場所が決めきれない場合にはコンサルタントなど開業のプロに相談することもひとつの手です。テナントにするのか、新たに戸建てにするのかで初期投資が大きく変わります。まずはどのくらいの資金で開業を進めるのか決めましょう。この段階では大まかな資金計画で構いません。

 

③診療圏の調査

専門的な作業になりますが、資金が必要になったとしても専門家に依頼して精密に診療圏の調査をする必要があります。開業にあたり、どれくらい収益が見込めるのかはその場所によって予測することができます。

 

④事業計画の立案・作成

事業は「ヒト・モノ・カネ・情報」という資源を使って経営していきます。どれも重要ですが、当然ですがお金の使い方を決めておかなければ経営はうまくいきません。
どれくらいのお金を準備し、お金をどういった方法で使い、お金をどうやって回収(売り上げ)するのかを具体的な数字で整理していきます。
また、事業計画には長期目標(10〜20年)・中期目標(5年程度の中期経営計画)・短期目標(1年)といった目標を設定します。

 

⑥不動産の契約

近隣住民の合意を得ておきましょう。「動物の鳴き声がうるさい」など、開業後に苦情がくるケースがあります。これをしているかどうかで近隣トラブルがあった場合にうまく解決できる可能性が高くなります。
不動産の契約に関しては、必ず契約書に目を通しておきましょう。専門的な内容なので理解できない部分もあると思いますが、わからないところは質問するか自分で調べておきましょう。開業はすべて自己責任となるので「知らなかった」では済まされません。

 

⑦建築・内装

病院の内装は、その病院の雰囲気に大きく関係してきます。動物病院が乱立していている近年では病院の内装で差別化を図るという方法も十分に効果的です。デザインはもちろんですが、快適に診療を受けることができる配慮も必要です。

 

⑧広告宣伝方法の立案・作成

開業をしても自然にお客様は来院してくれません。集客をするためにはどこの地域から、どのくらい、どうやって集客するのかをポイントに広告宣伝方法を考えましょう。

 

⑨スタッフの募集

動物病院は「サービス業」といっても間違いではありません。よいサービスは人がつくりだすものであり、よいスタッフの雇用は必ず行ないましょう。

⑩諸官庁への届出
開業するためには公的諸機関へ書類の届出が必要です。書類作成には専門的な知識も必要となるため専門家へ依頼してもよいでしょう。

 

⑪開業

これだけの段階を経て、いよいよ開業となります。まずは病院を知ってもらうことが重要であるため、内覧会やチラシの配布も実施しましょう。

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