動物病院開業において、開業するタイミングも重要です。自分のスキルが不十分のまま開業したり、開業の年齢的なタイミングが遅すぎてしまい開業資金を回収できないまま仕事をリタイアしたというケースもあります。今回は動物病院を開業するきっかけからどのタイミングで開業すれば順調に経営することができるかというポイントを解説していきます。
○開業するきっかけは？
獣医師が開業を考える理由はさまざまです。獣医師はどのような理由で開業という選択肢を選ぶのでしょうか。
●学生時代から自分で動物病院を経営することが夢だった
●自分の技術や知識を試したい
●お金を稼ぎたい
●現在、勤めている動物病院の給料に不満がある
●自分の理想とする動物病院をつくりたい
●結婚・出産などのライフイベントがきっかけ
●親が動物病院を経営しているので、後継ぎのため
●周りの獣医師が開業したから
●開業資金がある程度貯まったから
長期的やキャリアパスで開業を計画していたというケース、今の仕事で不満があり短期間で開業を決めたケースなど理由はさまざまです。
では、開業を決意する年齢はどのくらいなのでしょうか？
○開業と年齢の関係
獣医師は6年制の大学を卒業する必要があるため、獣医師の免許を所得するためには最短でも24歳です。そこから動物病院に勤務して経験を積んでいくことになります。開業するための1番のポイントは開業資金をいかに早く貯蓄できるかにあります。
よって開業資金をある程度貯めて、開業に到達する年齢は35歳前後になるケースが多いようです。さらに年齢が高くなってくると、開業資金における借金返済の資金繰りができず、銀行から資金を融資してもらえないために開業を諦める獣医師もいます。
動物病院の開業は一念発起で「よし！来年に開業しよう。」という訳にはいかないようです。獣医師の免許を取得して経験の浅いうちから将来のキャリアパスを考えておくことが大切です。
○年間でみる開業のベストタイミングとは？
動物病院の開業を決意したとして、1年間の中でどの時期に開業すればよいのでしょうか。
最も動物病院の需要が高まる時期は予防接種が多くなる4月頃です。人の生活ライフワークが変わる時期でもあり、新規のお客様を獲得しやすいともいえます。
よって年末～翌年の3月まで開業準備を進めて、4月に開業するというタイミングが良いでしょう。しかし、開業準備がしっかりと整ってから動物病院を開院するということが基本であり、無理に時期を早めて調整するということは避けた方がよさそうです。
