動物病院はとにかく初期投資にかなりのお金を必要とします。
そしてほぼ確実と言っていいほど赤字経営になります。
しかし、これは仕方のない事でもあるのです。
医療機材だけでも1500万円はかかると言われているご時世です。
そんな現金を最初から当然のように持っている人はいませんよね。
という事はほとんどが赤字となります。
しかし、赤字になったかと言って申告しないのはいけません。
必ず申告しましょう。
◆なぜ赤字で申告しなければいけないのか?
では、なぜ赤字にも関わらず申告をする必要があるのでしょうか。
まず、法人の場合、税金の申告は青色申告となっていますよね。
そして、その青色申告にこそ、その理由があるのです。
何と言ってもこの青色申告は赤字を3年間繰り越せるようになっているのです。
1年目で赤字になるのは当然なのでそこは気にせずに2年目~3年目へと繋げていきましょう。
◆3年繰越とはどんな風になるの?
例えば、1年目の確定申告で1000万円の赤字が出たとしましょう。
ここで重要な事は赤字が出てもしっかりと確定申告をすることなのです。
青色申告をしっかりすれば赤字を3年繰り越すことが出来るからです。
これは青色申告のメリットとも言えるでしょう。
1年目、所得税0円で1000万円の赤字を出したとします。
2年目で黒字600万円をだしたとすると、赤字が400万円になります。
そして3年目、700万円の利益がでたと仮定すると赤字の400万円を引いて300万円が黒字という形になります。
損失が生じても翌年の黒字と相殺できるので必ず確定申告はしましょう!
◆この控除を受ける条件とは?
個人事業の動物病院が赤字になっても経営をしていけるようにするためにはこの3年間の赤字繰越控除を受けなければなりませんが、これを受ける為には重要な条件があります。
それは下記に記載しておくので、この条件は必ず覚えておくようにしましょう。
まずはこの赤字を確実に発生した年度で期限内に青色申告しておかなければいけません。
また損失が発生した年の翌年以降も連続して申請している事が最低条件となっています。
このように条件自体はさほど難しくはありませんので毎年しっかり書類を確認して提出するようにしましょう。
◆最後に
事業主に取って赤字は決して悪い事ではありません。
自分たちに良い影響をもたらしてくれる事もあるでしょう。
赤字になってもしっかり申告することで、逆に節税対策をしていきましょう!