動物病院を開業するためには、まず何からしておくべきなのでしょうか?いろいろありすぎて、何から行動していけばいいのか分からないのではないでしょうか。動物病院の開業準備の流れについて、ポイントとともにお伝えしていきます。
予算を決める
まずは予算を決めることで、使いすぎを防止することができます。さらに、これだけは譲れない部分とそうでない部分の再確認もできますし、何を優先的に準備すべきかなどの把握にもつながります。大体の相場はこちらです。
・不動産(賃貸):100~200
・人件費:1人あたり20万ほど
・リフォーム代:700~1000
・医療機器代:1200~1500
だいたい2000~2800万くらいが相場となります。不動産を決めてから開業できるまでは半年~1年ほどかかるようです。
立地場所の選定
動物病院の開業準備で一番重要な部分でもある立地場所の選定。融資を受ける場合にも、立地場所は選考基準の1つとなっているようです。通院圏内であるかの有無、ペットの保有動向、住民性(ペットが病気になれば動物病院へ連れて行く習慣のある地域かそうでないか)、通院手段(自転車か車かなど)、駐車場の台数など、将来の売上に直結する部分なので慎重に決める必要がありそうです。
資金調達のための経営計画書や平面図の作成
日本政策金融公庫、創業補助金や金融機関など、他人資本で経営にかかわるコストを少しでも削減していくことが必要です。融資や補助金を受けるために必要なのは、審査を突破できる経営計画書の作成です。そのためには、院長の夢、目標を明確にし、それが動物病院の売上で実現可能なものであるという展開をみせていかなければいけません。
目標利益計画は、年度別、月別などリアリティーのある目標をたてることがポイントです。経営計画書を数十枚にわたり記録していく動物病院もあるようです。ですがポイントはいかに感動をあたえ、分かりやすくまとめられているかであり、結果的に枚数的に多くなるのはいいのですが、無理に冊子状にする必要はありません。融資をする側は、代金を回収できる事業かどうかをみるので、具体性があることがコツです。
内部環境では、動物病院の強みを明確にすることです。さらに弱みも把握し、それをどうばん回するのかの指針をたてて行き、最終的には弱みは売上げには問題ないと展開し提示していきます。外部環境では、競合の動物病院、来院予測数、動物病院の近隣状況などの利用状況などから、動物病院への来院予測可能状況を提示します。創業補助金の経営計画書は、商工会議所に指導してもらえますが、日本政策金融公庫など、他の金融機関の融資にかかわる経営計画書のチェックは税理士や動物病院コンサルタントなどに相談することもできます。
平面図は建築士やコンサルタントとともに作成していきます。患者が使いやすいような配置にするにはポイントがあります。換気、光の取り入れ方、雰囲気はレイアウトによって左右される部分もあります。
各種届出書類の準備
動物病院開業のためには、家畜保健衛生署、県知事、税務署、県税事務所、労働基準監督署、ハローワークなど多岐にわたり資料の取り寄せ、記入、提出を期限内におこなう必要があります。開業すれば月次決算の作業がありますので、開業準備のころから顧問税理士を探しておき、これらの必要書類について助言、作成をしてもらうのも1つです。
夢と目標を最初に設定することがポイント
開業までのモチベーションを下げないためにも、夢と目標を掲げておくことがポイントです。夢と目標をかかげないで開業準備をするのとしないとでは、開業準備までの時間もちがってきます。さらに夢や目標の明確化は計画倒れの防止にもつながります。