動物病院を新規開業する場合の税理士の選び方

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
moroIMG_1906_TP_V

動物病院を開業すれば個人事業主となりますので、勤務時代とは違い所得税を納税する必要があります。さらに法人になればよりお得な制度の利用も可能になります。動物病院を新規開業する場合の税理士の選び方についてお伝えします。

 

税理士に頼めば動物病院開業に必要な準備事項が一目瞭然

動物病院を開業するためには、いろいろな準備をしていく必要があります。医療技術の向上だけにつとめてこられた獣医師さまにとって、資金調達や税金面、さらに売上げにかかわる経営計画などまで手がまわらないのではないでしょうか。
動物病院を新規開業するのだから当然それくらいはしなければいけないと思われるかも知れません。
・医療技術
・経営面
獣医師にとって、酷かもしれませんが、独立開業する場合は、医療技術の向上だけでは経営は成り立ちません。何からしていけばいいのか分からないが、ある程度コツをつかめば自分で経営できるという、経営能力を潜在的におもちの院長さまもいるかも知れません。
・最初が肝心
医療技術は研鑽すればするほど伸びていくことでしょう。ですが、動物病院の新規開業は最初が肝心です。税理士にお願いすれば、何をこの時期にしておくのがベストなのかが一目瞭然です。補助金、助成金、融資などでは、経営計画書が重要書類となります。いくつも融資や補助金の採択を受けて経験を積んでいる税理士を顧問にもつことで、資金調達がしやすくなるでしょう。
 

経験値による経営予測が可能なのが税理士

動物病院に特化した税理士を顧問につけることがポイントです。さまざまな動物病院の新規開業から開業後3年、5年と見守りサポートしてきた税理士ですから、開業時の資金調達具合、初年度の売り上げ、費用の掛かり具合などから、動物病院の未来において危惧すべき部分、伸ばしたほうがいい部分を察知してもらえることができます。

 

顧問料の相場はいくらくらい?

開業すれば、毎月の月次決算にはじまり、期末の決算が待っています。税理士と顧問契約をすれば、毎月の月次決算などをおこなってもらうことになります。動物病院に特化した税理士事務所とそうでない税理士事務所があります。どちらを選ぶべきかは迷うところです。
税理士とは別に、売上増大のための動物病院のコンサルタントを依頼しようとされている場合は、動物病院に特化した税理士だけにこだわる必要はないといえそうです。ですが、お近くに動物病院に特化している税理士さんがいれば、お願いすることをおすすめします。
動物病院に特化した税理士事務所の中で注意したいのが、月次データ入力を動物病院の事務員にさせる税理士事務所があることです。
・自分で最終的には月次から決算までしたい院長向け
税理士事務所としては、動物病院の事務員にデータ入力をしてもらうことで、動物病院の経営状態を把握してもらいたいという意図があるようです。ですが、繁忙期などの場合、月次データ入力は、複式簿記も覚えなくてはいけないなど、ある程度スキルのいる仕事を抱えることになります。
月次決算とともに、月次データ入力もしてくれる税理士事務所がいいのか、事務員に任せるタイプがいいのかを検討するべきでしょう。
税理士事務所は、月次決算、相談業務、セミナー参加、経営支援などのサービスを提供する顧問料と、期末の決算業務の決算料を分けて設定しているところがほとんどです。顧問料は毎月2~3万円(年商に応じて高くなる)、決算料は15万円~(年商に応じて高くなる)となっています。
 

何か疑問や不安が生じたときに相談できる税理士を

税理士事務所によっては、一度契約すれば、決算まで訪問してくれず、必要書類さえ郵送の形をとるところもあります。もちろん、ペーパーレス化、業務の短縮化の時代なのでそれはそれでいいでしょう。
ですが、動物病院を新規開業したばかりの院長は、これから先、小さなことから大きなことまで気楽に相談できる、かかりつけ税理士を持つべきです。面談などで相談しやすい税理士をチョイスすることがポイントではないでしょうか。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

SNSでもご購読できます。