新規開業の準備はどうする?動物病院営業までのステップのポイント

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動物病院で修業をつみ、数年後やっと独立開業をすることに。その場合、何から準備しておけば効率的に動物病院開業ができるのでしょうか。新規開業をする動物病院がしておくべき準備ポイントをお伝えします。

 

新規開業1年目の売上年商の相場はどれくらい?

2016年の動物病院の開業数は1万件を超えているそうです。少し歩けば動物病院という時代になりつつあります。当然、東京が一番多いと思われるかもしれません。実はそうでもないようです。なんと1位は群馬県、2位は鹿児島県と続き、京都は37位で大阪は39位となっています。
必ずしも都会にペットが多いわけではないともうかがえますね。確かに、田舎では大きな檻に10匹ほどの番犬がいる家もみられます。
開業1年目の動物病院の売上は年商1500~5,000万といわれています。一般的に動物病院の年商は3000万ほどだそうです。年商の5分の1ほどが手取り収入なので、600万が実質キャッシュとして残ることになります。成功している動物病院には共通点があります。
 

設置場所にこだわれているか?

動物病院の新規開業場所によって、その後の動物病院の生命線は決まるとさえいわれています。融資でも立地場所は経営可能かの判断の大きな要因になっているようです。一番いいのは国道沿いなど、看板の宣伝効果が大きく期待できる立地場所です。
では国道沿いに開業しなければ、来院数を確保することはできないのでしょうか?よほどの僻地でなければ問題はないといえます。その理由はこちらです。

・飼い主さんに動物病院がココにあることを知らせることができればそれでいい
→医療技術、接客、動物病院の雰囲気がいいことが前提です。
ポイントは宣伝です。ただ、1つだけ盲点があります。

・国道沿いにある動物病院が獣医の腕もよく、受付サービスもいいという評判高い動物病院である場合
この場合は、残念ながらその地域のペットたちはその病院へ通うことになるでしょう。他の地域を探してみることになります。しかし、もしご自身が来院してみて、ここならウチの動物病院のサービスのほうがいいだろうと思えたとします。その場合は、ダイレクトメールやハガキに目玉ポイントを書いて送ることです。飼い主さんは、常に新しいよりよい動物病院の受診をいつも切望しています。
前回の予防接種は、A病院にしたけれど、今度届いたハガキの動物病院もよさそうだから、一度行ってみようとなるわけです。その時に、飼い主さんの気持ちをゲットできれば、国道沿いでなくても、ペットたちのかかりつけ医となることは可能です。ポイントをまとめてみます。

・開業する際は国道沿いが目標
→いくら国道沿いの物件があったとしても、飼い主さん用の駐車場の確保はマストです。駐車場がない国道沿いの動物病院よりも、駐車場のある住宅内の動物病院に決めるようにします。逆に、駐車場を国道沿いや主要道路沿いに設置し、看板をたてることで、宣伝にもなります。

・飼い主さんが通える範囲か?
→ポイントは、買い物に行くときの交通手段です。自転車が多い地域の場合、地域で一番人口の多い部分などの中心地域を決めます。そこから自転車で通える範囲の場所の中で立地を定めます。
車の場合、車で通える範囲で決めます。車でないと移動できない地域の場合、夜の外灯の有無、駐車場の確保なども必要です。自転車の場合、車通りが少ない場所を選ぶこともポイントですし、屋根付きの自転車置き場を設置するなどの工夫も必要です。
大型犬の場合、自転車圏であっても歩いて連れてきたり、タクシーで連れてきたりすることもありますので、駐車場は準備しておきましょう。
駐車場が少ない場合は、診察を予約制度にし、駐車できない車がでてこないような工夫も必要です。予約制にすると顧客が減る可能性もありますので、初期投資に駐車台数を大きくとるか、予約で節約するかは地域の車の利用状況などから判断します。駐車場代金を節約するために、コインパーキングの近くに立地を決めるのも1つです。
コインパーキング代金を負担すべきでしょう。月額で借りる方がお得なのか、パーキング代金を負担したほうが結果、顧客が増えてまかなえるのか、そのあたりも考え処でしょう。

 

集客計画は具体的&広告宣伝活動と共におこなう

集客計画も開業時のポイントです。1年目に売上げ○○円、2年目には〇〇円、3年目には○○円と決めておくのはもちろん、月、週、日々単位で集計をすすめていくことがコツです。
予防接種時期の中でも特に、この週は毎年多いなどの累計がわかれば、それ以外の部分について、臨時休業を入れるなどし、顧客の来院機会を減らすことを防止できるからです。
いくら計画しても、来院するためには動物病院がここに開業されるという広告宣伝がないといけません。広告宣伝の手段としては、ダイレクトメール、ハガキ、地元のCATV、ラジオなどを利用して宣伝することができます。また、看板犬のいるお店に、パンフレットをおいてもらうなどの工夫も必要です。
 

一番の宣伝は口コミ~実績を積むことも目標にいれるのがコツ

売上げを増大された院長さんの多くは、来院されたペットを、自分のペットのように診察し、心配するといわれています。子犬の頃から、予防接種から療養まで飼い主さんに寄りそう形で看取ることができれば、それは大きな実績となり口コミで広がり、新規顧客につなげることができます。
リピートというよりは、かかりつけ医になるための戦略をたてるほうに力を注いでいくのはいかがでしょうか。

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