動物病院での院内マネジメントの必要性と管理

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犬や猫、うさぎやフェレットなどペットが調子悪い時は、動物病院で診察してもらいます。
安心して診てもらえる先生の動物病院が臨時休業だったら、どうしますか?

腕はいいけど横柄で口数の少ない先生のところか、受付の対応が悪くて待合室の清掃に問題を感じるところか、どちらも行きたくありませんね。

患者(動物)と飼い主(客)によって、利益を上げている動物病院が、お客様に「行きたくない」と思われては、経営が成り立っていきません。

■ 動物病院の責任者は院長、では管理者は?

個人の動物病院では責任者は先生(院長)であり、管理者も通常は先生になります。

動物への医療行為から受付の対応や金銭管理、衛生管理やスタッフの指導管理も院長となってしまいますが、獣医師として動物の生命に向き合っている院長が何でも把握管理している訳ではありません。

責任の所在として院長になっていますが、備品管理や衛生管理まで院長がしては本末転倒。
本来すべき動物への適切な医療行為が出来なくなってしまいます。

そこで、院長以下の助手や動物看護師、受付スタッフ、事務スタッフなど全員が「同じ方向性」をもって仕事に取り組んでいるか、自分の仕事に責任を持ち動物医療に取り組む一員としての自覚をもっているかが問われるのです。

その管理を院長が行うのではなく、院長の意志が助手や看護師に、そしてスタッフ全員に連携できる環境づくりが必要なのです。

コミュニケーションは上から下への一方通行では無く、受付スタッフがお客様(患者)に対して感じた異変や連絡事項も、スムーズに院長まで通じなければいけません。

院内マネジメントが必要なのは、動物に対する医療行為を行う所であっても、時に飼い主の感情がむき出しになることが有ります。

こういった時に、飼い主が安心できる信頼関係を築くことは、経営に大きく影響します。
飼い主に「満足」してもらう為に、院内の管理は適切に行わなければいけないのです。

■ 動物病院のリスクマネジメント ~安全性の追求~

家庭の中で飼われる動物は、人によっては家族以上に大切な存在であり、その命の大切さを考える時、動物病院の提供する医療の責任は大変大きなものがあります。

人間にしても動物にしても、医療に「100%の安全」、「絶対に大丈夫」はありません。

絶対が無い事は、飼い主は頭で理解していても精神的な部分で理解出来ません。

そこで重要になってくるのが、「リスクマネジメント」です。

医療行為の説明責任、問題が発生した時の分析と再発防止対策を継続して、起こりうるリスクを最小限に抑えること、より安全性の高いシステムを作り上げて実行していくことです。

動物病院の中で繰り返される医療行為は、何十、何百の行為であっても、飼い主にとっては、たった一つの大切な命なのです。

その大切な命から「学ばせていただいている」という気持ちが、動物病院のマネジメント管理の大前提になるのではないでしょうか?

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