スタッフのスキルアップで動物病院の経営安定を図る

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新規開業した動物病院に来院する飼い主は、どんな獣医か雰囲気はどうか、飼い主の話をちゃんと聞いてくれるか、スタッフは親切かなど知る為に来院する人もいます。

当初はスタッフ全員が真摯な気持ちで飼い主に対応しますが、慣れてくると対応や態度、待合室の雰囲気、獣医の対応に変化が出てくることがあります。

良い方向への変化であれば新患は増えていきますが、慣れからくる対応の甘さや飼い主に寄り添う気持ちが薄れてくれば、リピーターの患者さんは減少し新患も少なくなってきます。

■獣医や医療スタッフのスキルアップで信頼を掴む

動物病院の経営スタイルによっては、それ程高度な診療技術や診断材料を必要としない現状範囲内の診療にとどまり、経営拡大を目的にしていない所もありますから、一概にスキルアップを願うわけではありません。

しかし、動物医療も日進月歩、専門学会や勉強会に積極的に参加することで、他の獣医の治療技術や手術方法、新しい考え方などを学ぶことができます。

院長である獣医が処置出来ない急患動物が来院した時、「他に行ってください」と放り出すか、「ここでは処置ができませんが、〇〇先生の病院を紹介します。こちらから連絡しておきますから、すぐに行けますか?」と連携した診療体制を築いていると、同じ断り方でも飼い主は全く異なる感情を抱きます。

獣医のスキルアップは、もちろん医療技術の向上を目指さなければなりませんが、他の獣医や病院との太い繋がりを持っている事で、飼い主からの信頼を得ることができるのです。

獣医と飼い主の信頼関係は、医療の提供だけでなく飼い主の精神的な部分を支える態勢を取っているかも大事なるのです。

■スタッフのスキルアップ人材育成は動物病院の役目

動物病院のスタッフは、動物好きで明るく元気がある事などと求人広告にかかれています。
ところが、笑顔なんて作れない明るくあいさつなんて出来ない職場環境だったということがたまに聞かれます。

個人事業の動物病院は、院長先生と奥さんが切り盛りしている状態からスタートします。
明るく元気なスタッフが大好きな動物にかかわれると喜んでいても、院長夫婦で作られた病院の雰囲気に馴染めず、辞めていくことも多いのです。

ある話によれば、個人開業の病院が上手くいかなくなる原因の70~80%以上が、院長家族に原因があると指摘しています。

院長家族(奥さん)も含めたスタッフ全員へのサービス向上、接客スキルなど基本的な人材育成の必要性が急務となっています。

病院内の雰囲気づくりや衛生管理、接客サービスは動物病院経営の為に、重要なスキルなのです。

■スタッフ全員目的意識を持って経営安定を図る

院長やその家族も同じチームワークで働くスタッフの一員です。
全員が収益向上の目的意識を持っているか、雇用主と従業員という壁を院長家族が作っていないか、第三者の見直しが必要になってきます。

院内マネジメントは、同じ職場で働くチーム全員が同じ目標に向かってそれぞれの能力アップを図ることを実現に導きます。

スキルアップと人材育成の環境を病院が提供することで、病院の経営安定につながるのです。

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