動物病院の経営が赤字でもそのままにせず申告する!

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新規開業した動物病院の初年度は、売上も安定せず初期投資が高額になることから、1年間の収支は赤字になることが多くなります。

年間の経営収支が赤字になれば、納税も無いので申告事態をせずに済ませる事業主がいます。
これでは大変勿体無いことになるので、赤字でも必ず申告するようにしましょう。

■青色申告で赤字を3年繰り越し出来る!

個人事業主によっては、「赤字になっても儲かっても自分の責任だからどうでもいいだろう」と考えて、自分のやり方で動物病院を経営しても良いことはありません。

個人事業の動物病院は、院長中心に事業計画に則って営業していきますが、利益をもたらすのは病気に苦しむ動物と飼い主の思いからです。

その思いに寄り添い診察・治療して収益を上げるのですから、真摯でなければいけません。

初年度診療機器などの設備に多くの経費を使うので、売上が多くても赤字になる場合が多くあります。

開業届と一緒に青色申告を申請していると、赤字になった場合は、開業後3年まで繰り越しすることが出来ます。

1年目赤字になったからとがっかりするのではなく、その赤字を生かして翌年、翌々年と黒字に転じる収支の見直し、収益の向上にスタッフ一丸となって頑張って行きましょう。

■赤字の3年繰り越しってどういう事?

動物病院開業の初年度、確定申告で損失(赤字)が500万円になりました。

赤字の場合は、納税がありませんから申告しなくてもいいと考えますが、青色申告申請していれば必ず損失(赤字)申告をするようにしましょう。

青色申告者だけのメリットが「純損失(赤字)の3年間繰越控除」なのです。

① 初年度・・・赤字△500万円(所得税0円)

② 翌年・・・・黒字300万円 → 前年の赤字△500万円と差引 → 赤字△200万円残
      (所得税0円)

③ 翌々年・・・黒字500万円 → 前年の赤字残△200万円と差引 → 黒字300万円
        (黒字分300万円が課税対象になります。)

損失が生じても翌年以降の黒字と相殺することができるので、申告することで納税額を大幅に減らすことが出来ます。

個人事業主が受けられる特典や節税、経費の削減に繋がるのであれば少しの手間をかけても申告することを忘れないようにしましょう。

■赤字の3年繰越控除を受けるための条件

個人事業の動物病院が赤字になっても経営を持続する為に、「純損失の繰越控除」を受けるための条件を満たし、3年繰越控除の特典を受けるよう、事前によく把握しておきましょう。

●損失(赤字)が発生した年度において、期限内に青色申告していること

●損失(赤字)が発生した年度の翌年以降も連続して申告していること

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