動物病院の経費と設計段階から出来る税金対策

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開業に向けて勤務医をしながら、計画している時にまずは病院を何処に作るか調査検討することでしょう。

ショッピングモールの一角を借りるか、住まいとは別に動物病院だけ建築するか、中古物件をリフォームすることも有るでしょう。

税金対策を考えるならば、自宅と兼用で新築する方法があります。

■ 動物病院と住宅の兼用ってどういうこと?

個人経営の動物病院では、獣医師を雇って診療室を幾つも設ける事はほとんどありません。
院長夫婦にスタッフ1~2人ほどの人員で、経営しているところが多いでしょう。

夫婦と子供の世帯住居と動物病院を兼用として、2階建てを建築すると住宅ローンの利用が可能になります。

ただ、この場合は、住居スペースが50%を超えていなければなりません。

1階部分をすべて動物病院にすれば、住居スペース50%以下になる可能性が有ります。

例えば、南側正面を動物病院入り口にする場合に、東西のどちらかに住居の玄関と納戸やサニタリールームを設け、2階に上がる階段を室内に作ります。

2階はすべて住居用とすれば、住居60%・動物病院40%程になって、住宅ローン利用の条件をクリアすることが出来ます。

建築設計の段階で、動物病院に必要なスペースを確保できる場所が、集客にも都合が良いこと、お客様の駐車場が取れること、そして資金確保が出来る事が必要になります。

設計段階で、動物病院建築を手掛けている建築士や、開業支援を受けている税理士との十分な話し合いを行い、税金対策を含めた返済計画を立てるようにします。

■ 住宅ローンを借入するメリット

住宅ローンを借入すると言うことは、借金が何千万円も増えることになります。
住宅ローンを組むことが動物病院の開業にメリットがあるのは、どういうことでしょう。

① 建築費用などの資金調達が可能になります。

動物病院開業には莫大なお金がかかりますが、自己資金が充分にない場合は、金融機関の融資を受けようとしますが、獣医師への融資は金融機関が返済能力を読めないことから消極的になります。
住宅ローンを利用できれば、資金調達の幅が広がって余裕を持つことが出来ます。

② 金融機関の他の融資よりも少ない利息で借入できます。

住宅ローンの利率が低く、返済期間も20~30年と長期になる為、経費(返済する金額)が少なくなります。

③ 住宅ローン控除などの税金の優遇処置が受けられるので、税務上のメリットがあります。

しかし、先程書いたように住居部分が50%以上で必要であることを考慮して、設計段階から建築士や税理士と相談しましょう。

また、住宅ローンは1ヶ所しか利用できないので、すでに住宅ローンを利用している場合は、利用中の住宅ローンを一括返済することが必要になります。

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