動物病院の開業が成功するのかどうかは、オープニングスタッフの質によって大きく変わります。その動物病院の雰囲気はどんなスタッフがいるかによって決まり、開業当初に出来上がった雰囲気は、その後はなかなか変えることができません。
●なぜか病院内がピリピリした雰囲気になっている
●お客様からスタッフへのクレームをよく言われてしまう
●新人スタッフが入ってきてもすぐに辞めてしまい、スタッフが定着しない
動物病院という組織をつくり上げていくのは「人材」です。このような事態になってしまわないように「採用面接」についての知識を身につけておきましょう。
○事業主も謙虚な姿勢で面接にのぞむ
面接というと、事業主(面接官)が応募者に対して一方的に面接をするというイメージがありますが、実は面接官も応募者から面接をされています。面接官の態度=(イコール)動物病院の雰囲気であると応募者は捉えます。
せっかく優秀な人材が応募してくれたのに面接官の態度が悪ければ、応募者の方から内定を拒否されることも少なくありません。最近では、応募者に対して高圧的な態度で返答に困るような質問をしたり、応募者の忍耐力を試すような「圧迫面接」という言葉も話題となりましたが、この圧迫面接のような面接方法はもってのほかです。
インターネットが普及している今、応募者から情報が漏れて動物病院自体の信用を損なう可能性もあります。
人材不足の現在ではスタッフがなかなか集まらず、求人誌や人材紹介サイトへの有料掲載をせざるを得ない場合もあります。「人材」は宝です。
このような事態にならないように面接官と応募者は対等な関係で、面接官は謙虚な姿勢をもって面接にのぞむとよいでしょう。
○優秀な人材は積極的に口説く
どの業界でも人材不足が深刻化しており、動物病院などのペット業界も例外ではありません。優秀な人材を獲得することは動物病院の経営において重要なポイントのひとつです。応募者は複数の動物病院を見学・面接を受けている場合が多く、条件が良くて働きやすい雰囲気の職場に就職をしたいと考えるでしょう。
一方、どの動物病院の事業主でも、優秀な人材を採用したいもの。よって、優秀な人材は自分の動物病院へ就職してもらえるように積極的に口説きましょう。
○将来性のある人材を見極める
優秀な人材を獲得することが重要ですが、どういったポイントをみて「優秀」と判断すればよいのでしょうか。
もちろん、これまでの経験や実績があれば即戦力として期待できます。ただし、このようなベテランの人材だけで組織は成長していきません。経験が浅い人材でも、服装・挨拶・言葉遣いがきちんとしている人は将来、成長してくれる可能性が高いため積極的に採用していきましょう。