動物の飼い主がどんな動物病院を選ぶかを考えれば、集客に必要な条件が見えてきます。
もちろん獣医師の技術や対応の良さは必須ですが、その他に動物病院の見た目、清潔感、設備、スタッフの対応の良し悪しなど、獣医師以外の面で集客に影響が出てしまいます。
来院する立場にならないとわからないような事で、次に来るのをためらい、そのイメージは噂になり、客足が遠のいてしまう事もあるのです。
■ スタッフの対応はその病院の縮図?
来院した時に、最初に顔を合わせるのが受付スタッフです。
最初に悪い印象を持つと、その時点で飼い主には「あれ?」と疑いの気持ちが生まれます。
・笑顔がない
・挨拶が出来ない
・患者に向き合わない
・話し方がよそよそしい
・ペットの種類によって態度を変える
・顔見知りと初診と口調が変わる
・上から目線の話し方をする
・飼い主の話を聞いてくれない
など、受付スタッフの印象はその動物病院の教育や管理が出来ていない事を物語っています。
このような動物病院は、往々にして待合室の清掃も行き届いていなかったり、掲示物が歪んでいたり、無頓着な印象を受けてしまいます。
受付や待合室で受ける印象は、獣医師の印象にまで及ぶことになり、的確な診断をしていたとしても信頼することが出来なくなってしまいます。
スタッフの教育が行き届いていない、印象の悪い病院は繁盛しないと言うことが出来ます。
逆に獣医の腕が多少未熟であっても、それを補うだけの気遣いや気持ちよい対応をするスタッフに囲まれていたら、自然に「ありがとう」と言うことが出来ます。
飼い主の気持ちに寄り添えるスタッフがいることで、動物病院の経営は大きく変わります。
■ 院内教育の重要性とコミュニケーションの必要性
動物病院の獣医は忙しい、スタッフの教育まで出来ないから経験者を雇ったんだ。
「出来て当たり前、読めばわかる」という考え方は、お互いの理解や自院の目標に同じ方向性をもって向かっていると言えません。
足並みの乱れは、仕事の乱れになり、クレームやリスクにつながります。
院長を中心とした動物病院に属するスタッフ全員は、一つのチームです。
お互いを理解しあい、コミュニケーションを取り合うことで、それぞれの行動や指示の実現が出来るのです。
院長の方向性、目標を性格にスタッフに伝えること、院内ルールをマニュアル化してスムーズに教育できるシステムづくりが、飼い主に信頼される動物病院に仕上げていきます。
院長がスタッフ全員の教育をする必要はありません。
任せることの出来る責任あるリーダーの存在が、大きな力になります。
スムーズな連絡と相互理解、コミュニケーションを取ることが出来れば、飼い主の満足度を向上させることになります。
飼い主の満足感は、口コミによって集客も可能になり、安定した経営を続けることが可能になるのです。